夏休みこそライフスキルの向上を

夏休みこそライフスキルの向上を

子どもと過ごす時間を長くとれる夏休みはじっくりと対話するチャンス!
夏休み真っ只中ということで、親と子が向き合う時間の長いこの時期、親と子の対話時間は普段より長くとれるかと思います。特に普段あまりしないであろう「仕事」について考えてみてはどうでしょうか。

仕事といえば経済活動とイコールで話がされます。子育てというと「教育費がかかる」という話にもなります。でも、それだけではないはず。共働きのみなさんもしっかり稼いで、お子さんにもできるだけの教育を与えたいと思っているでしょう。これから思春期を経て大人へと成長していく子どもたちにとって、「家の中の仕事」のスキルを身につけるのはとても大事なことです。

受験・進学を控えている方にとっては「夏休みは学力向上の絶好機」とばかりに、夏期講習などで忙しいかもしれません。もちろん、勉強も大事ですが、私のポリシーとしては「受験勉強中でも家事のお手伝いをする」というのが基本。ましてや夏休み中は、基本的な生活のスキルを楽しく身につける「絶好の機会」です。


日々日常生活にこそ、本当の勉強がある
夏休み中はもちろんですが、普段の生活の中でも「勉強さえしていれば家の仕事は何もしなくていい」ではなく、家庭の中で家事は当番制にしてみてはいかがでしょうか。我が家は現在、大学生の長男を筆頭に、高等学校、中学校、小学校、保育園と5つの教育機関にお世話になっていますが、それぞれ担当の家事を受け持っています。

具体的にいえば、長男はごみ捨て大臣でしたし、長女は洗濯物大臣、次女は食器洗い、三女は風呂荒いお米とぎ、次男は玄関の靴揃えと新聞係という受け持ちです。子どもにも自分の身の回りのことができるような自立した人間になって欲しい、という思いから発生した我が家のルールです。「お手伝い」なんて甘い表現は使わず、「担当の家事=家の仕事」として責任を持たせます。とは言っても、なかなかスムーズに労働してくれませんが……。

洗濯物がシワにならないように干す、体のためになる料理は作って食べる、風邪を引いたときには適切なケアをする。このようなことは、日常では重要視されませんが生きる力を高めるために大切なこと。非日常の中に身を置けば新たなスキルは身につきますが、「夏休みのキャンプに行けば逞しくなる」とは違う逞しさです。「生きる力を高める」のはキャンプのプログラムの中にではなく、家族との毎日の暮らしの中にこそあるのです。

私は自分の子どもたちといつも話していることがあります。「栄養のあるお料理のことを知っている大人と知らない大人と、どっちが素敵? どっちになりたい?」と聞くと、「知ってるおとな〜!」と言ってくれます。そのためには、日々のお手伝いが大切だということを自然に理解しているようです。「勉強が第一で、何か失敗したときの罰ゲームにぞうきんがけ」ではなく、日々担当している家事が将来につながっていることをイメージさせてあげてください。

「子どもに家事なんてさせなくて大丈夫。そんな時間があったら勉強させたい」というだけでは、勉学のことだけマネジメントできても暮らしのマネジメントができない、生活力のない大人になってしまいます。家事も大事な生きるための仕事なんだという位置づけで、仕事と家事を両立できる「生きる力のある大人」へ育てていきましょう。

そして、一緒に洗濯物をたたんだりする時間を大切なコミュニケーションの機会と捉えて、「○○ちゃんが赤ちゃんの頃はね……」など、命の尊さを感じることができるような話など、いろんなことを話してみてはいかがですか。